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鹿児島市議会議員「田中 良一」氏宛の文書

XXは僕の家族の個人名や部落名を伏せたものです、また田中市議と市役所職員のNさんも、この文書を読んでいます。また田中市議は僕に「帰れ!」と再三言われて帰る間際にこの文書を貰えないかと言ってきたので、「文末に何と書いてあったのか読まなかったのか?」と聞いたが、彼はただ、持ち帰りたいような口ぶりだった。

僕達親子の怒りを目の当たりにしたにも関わらず、この文書を持ち帰りたいと言ったのか?到底僕には理解できない・・・未だに。

以下が本文です。

今回 鹿児島市役所農林事務所のNさんよりお話のあった、鹿児島市道の舗装に関して地権者の一人としての意見を申し上げます。

私、XX XXは地権者 XX XXの三男でありますが、XXの代理人として、この意見書、文書を作成したものであります。

第一に、農林事務所のNさんのお話によると「鹿児島市の市議会議員 田中 良一氏」からの要請により今回の道路舗装の話が持ち上がった、と聞いておりますが、私が聞いていますと田中議員は鹿児島市民(近隣住民?)の誰かの要請を受けて市役所の農林事務所を動かした、と思われます。

その、田中議員に道路舗装を最初に要請された方が誰なのか。また要請の理由は何なのか、そして特定の個人の利益や名誉に一切関わらない「道路舗装に関する要請」だったのか、という事実が詳らかにされない限りに置いては、この鹿児島市道舗装に関して「反対」を表明するものです。

「反対表明」は親子で充分過ぎるほど話し合った結論であり、またその会話に第三者が関わったということも全くありません。

第二に、道路舗装に関して「反対表明」をするものでありますが、たった一つの条件を呑んでいただけるなら「反対表明を撤回し賛成」する可能性も十二分に考えられます。

その、反対表明を撤回し「賛成」する可能性を秘めた条件とは・・・・。
私の土地のそばに祭られている「神様:まひけんどん」の安置先を探して頂き、近隣住民が何の不自由も感じずにお参りできるよう取り計らっていただければ「賛成」するでしょう。

但し、安置先を単に探せば良いものではなく、「誰もが心置きなく参られる場所」であり、交通の便も良く、ついでに昔「まひけんどん」に奉納していた「棒踊り」が出来るスペースも必要です。

そして最後の条件として「まひけんどん」の安置先が決まり、安置された暁には「伝統的な奉納の踊り」を行って頂きたいと思います。

欲を言えば、奉納の踊りを民放かNHKで取材して頂き「伝統芸能復活」というようなタイトルでテレビで放映して頂きたいのです。

何故私がこのような事柄を交換条件に出すのか?という疑問を感じられるでしょうが、昨今忘れ去られて久しい「伝統芸能・伝統文化」の衰退を嘆いているからです。

ただ、私は特定の宗教の信者でもなければ特定の誰かに頼まれた訳でもありません。

もしもこのような条件を理解していただけた上で、田中議員や皆様たちが私の要望に沿うべく活動してくれて、もしも実現されれば「XX部落」の為にも非常に良いことだと思います。道路舗装は利便性を考えれば、尤もな話ではあります。

が、しかし日本人として忘れてしまった、XX部落に住む人間として忘れてしまった「伝統文化・伝統芸能」を復活させられれば近隣住民もきっと誇りに思うでしょうし、自慢にもなることでしょう。

そういう事柄に「田中 良一氏」の活躍が見られれば、鹿児島市民そして近隣住民もきっと鼻が高いと思います。

どうぞ充分な時間を持って慎重に考え、将来のXX部落の発展を考えた「結論」を導き出してください。

文書作成者:XX  XX(XX 三男)

この文書は鹿児島市市議会議員 田中 良一氏に宛てて書いたものであり、第三者への閲覧は硬く禁じます。また如何なる場合でも複写して保存する事を禁じます。

2006年6月29日

以下は2006/08/03 15:31:19に書いた解説文

「まひけんどん」とは、今は他人の手に渡っているが、その昔僕の祖父が所有していた山林に「神様」が祭られていた。その神様を父たちの年代の人達は「まひけんどん」と呼んでいたらしい。

その「まひけんどん」は、その昔XX部落に日照りが続き農民が苦労している時などに「雨乞い」の踊りを奉納したり、年に数回神様の前で踊っていたらしい。

そして盆踊りみたいな行事も昔は行っていたと聞いた記憶もある。さらに、僕がまだ小学生の頃に「まひけんどん」の前にある畑で遊んでいる時に「お賽銭」と思われる「銀貨」を数枚拾ったこともある。

「まひけんどん」とは、地元民で信仰深い人達にとっては昔の天皇崇拝を思わせる「霊験新たかな」神の存在を感じさせる部落で唯一の存在だった。しかし、このような状況にも関わらず、定期的に訪れる人達がいるようで、田中市議とN氏を案内した時にひっそりと上げられたお賽銭があったし、苔むした石の表情に何とも言えぬ無言の哀しみの叫びのようなものを僕は感じた。

だから僕は、「まひけんどん」の復活を田中市議に頼んだということになる。尚、「まひけんどん」は現在では”いつ崩壊するか分からないような崖の上に鎮座”し悲しんでいるかのような雰囲気を醸しだしている。

その崖と言っている土地の地主の名前すら僕たちは知らない、果たして歴史ある、昔部落の人々に愛されていた「神様:まひけんどん」を、ここまで粗末にしていいものだろうか?と、神様の嘆く声が聞こえてきそうな気がする。


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